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2012年9月12日
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NHKがメガソーラー運用

 関東地方にNHKのAMラジオ放送を届ける菖蒲久喜ラジオ放送所(埼玉県久喜市)で、約8000枚の太陽電池パネルを装備した「メガソーラー」が運用を開始した。

 放送事業に自然エネルギーを利用する試みとして注目される。

 菖蒲久喜ラジオ放送所は、東京・渋谷の放送センターから送られてきたラジオ第1と第2の番組を、関東・甲信越地方を中心に約2000万世帯に提供している。宮城県や愛知県の一部にも、この送信所から番組が届いている。

 現地には、第1と第2用のアンテナがそれぞれ立っているほか、電波を効率よく送り出すために必要なラジアルアースと呼ばれる銅線を放射状に埋設し、敷地面積は31万平方メートルに及ぶ。

 メガソーラー設置計画は2008年に立案され、11年に着工。約3万平方メートルの用地に太陽電池パネル8120枚を設置し終え、8月8日から発電を開始した。総工費は約12億円。最大発電容量は2000キロ・ワットで、日中の最大発電時には、ラジオ2波のほか施設維持の電力がすべて賄われる見通し。年間のCO2排出量が5500トンから4400トンに削減されるという。

 NHKでは現在、渋谷の放送センターに240キロ・ワット、一部の放送会館に10キロ・ワット分のパネルをそれぞれ設置し、稼働させることを目指している。ただ、いずれも建物の屋上などを活用し、使用電力のごく一部を賄えるに過ぎない。

 また、太陽光発電は夜間は利用できない上、日中でも天候によって発電量が左右される。さらにパネルを設置するには広大な用地が必要となる。そういった難題を乗り越え、本格的な自然エネルギー利用にこぎ着けた。

 NHK総務局は「今後、高効率の空調システムや低公害の中継車、LED照明などの導入を進めて消費電力の削減を図るとともに、自然エネルギーの利用を進めていく」としている。


 番組の送信時だけでなく、取材時の自然エネルギー利用についてもNHKは積極的だ。宮城県亘理町のビル屋上に、太陽光と風力を織り交ぜた発電で作動するロボットカメラを設置し、8月29日から運用を開始している。

 ロボットカメラとは、遠隔操作が可能なカメラのことで、人が近づけないような災害現場で威力を発揮する。今回、カメラの動力となる風車は、従来のタイプより2・5倍の発電量を得られる。さらに蓄電池も大容量化され、天候の影響で発電が困難となっても3日間は動かすことができるという。NHKは運用状況を検証し、今後のロボットカメラ整備に反映させる考えだ。

(記事:読売新聞)

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