
佐久市がメガソーラー事業開始へ
佐久市は、市有地に大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を設置して中部電力に売電する事業をスタートさせる。市によると、県内で自治体が単独でメガソーラーの事業者となるのは初めて。市がモデルとなって発電実績を公表することで、市内がメガソーラー事業の適地であることをPRする狙いだ。
発電施設を設置するのは、佐久市茂田井にある約六ヘクタールの市有地。計画では、公募で選んだ業者が最大発電量二千キロワット時程度の太陽光発電施設を設置し、市がその施設を借り受ける。
市は中電から売電収入を得て、業者に施設のリース料を払う。年間の収入は一億円、リース料は九千万円未満と見込む。遅くとも来年十一月から発電を始め、発電実績をホームページ上で公表していく。
県内では富士見町が出資する第三セクターが設置運営主体となりメガソーラーの事業化を進めているが、自治体が単独で運営するのは初めて。
佐久市内は日照時間が全国平均より長い上に冷涼で発電効率が良く、市はこれまでも太陽光発電の適地とPRして事業者の誘致を推進。昨年十月には市役所に受付窓口を開設したが、手を挙げる事業者は出ていない。
市が自ら乗り出すのは、売電で利益を上げるのが最終目標ではなく、市がモデルケースとして事業に取り組みアピールすることで、新たな事業者の誘致につなげたい考えだ。
市の担当者は「温暖化対策や、地域でのエネルギー確保の点でも意義がある。ぜひモデル事業に協力してほしい」と施設の設置業者を募集している。
設置業者は十八日の現地説明会に参加する必要があり、十七日午後三時までに申し込む。問い合わせは佐久市生活環境課=電0267(62)3094=へ。
(記事:中日新聞)