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2012年10月31日
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太陽光発電などでCO2出さない街、スタート 

 太陽光パネルによる自家発電などを通して街全体で二酸化炭素(CO2)排出量を減らす住宅地「CO2ゼロ街区」(約6ヘクタール)のまちびらき式典が31日、福岡市東区のアイランドシティ(人工島)であった。自然エネルギーを家庭で作り出すとともに、建物の断熱や発光ダイオード(LED)照明の導入など省エネ対策も進める。提唱した福岡市によると、街が一体となってCO2排出量「ゼロ」を目指す取り組みは全国的にも珍しいという。

 同街区は人工島の開発を進める市が発案し、企業を公募。積水ハウス(大阪市)などの共同企業体が、2015年度までに一戸建て住宅178戸を整備する予定。

 31日に完成した13戸には大容量の太陽光パネルと、都市ガスから取り出した水素を空気中の酸素と反応させて発電する燃料電池を導入。うち3戸には余剰電力をためる蓄電池も設置し、停電時でも長時間、通常の生活ができるようにした。

 また、断熱材やLED照明などを使って電力使用量を抑制。全戸にエネルギー使用量やCO2排出量を測るモニターを整備し、住民に省エネを呼び掛ける。最多販売価格は6千万円台。

 各家庭では九州電力の電気も使うが、春や秋などに生じる余剰電力を九電に売ることで、発電所からのCO2排出の抑制にもつながる。節電を心掛ければ街全体で「CO2ゼロ」も可能という。

 式典で福岡市の高島宗一郎市長は「日本のまちづくりの参考となる先導的な街ができる。アイランドシティの環境共生のシンボルとして発展することを期待している」と話した

(記事:西日本新聞)

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