田淵電機、来年度にタイで太陽光発電向けパワコン販売
田淵電機は2013年度にタイで、太陽光発電向けパワーコンディショナー(電力調整装置)の販売を始める。現地で設計・開発や生産も手がける。経済成長が続く東南アジア諸国連合(ASEAN)でエネルギー問題の懸念から太陽光発電の普及が見込めるため、タイを足がかりに販売地域を拡大する計画。15年度にパワコンで事業売上高250億円(12年度は同150億円の見込み)を目指す。
田淵電機が本格的にパワコンを海外展開するのは初めて。日本市場向けにパワコンを生産する現地子会社のタイ国田淵電機(チャチェンサオ県)が、現地仕様の製品を開発する。まず日本市場で実績のある出力3・0キロワット、同5・5キロワットの製品から取り組み、早ければ13年度初めにも発売する。
タイ国田淵で研究開発を担う「バンコクR&Dセンター」で、現地の設計者を現状の12人から15年度には40人体制に拡充する。現地では12年度からタイの国立研究機関などと共同で5種類の太陽電池パネルとパワコンを接続して実証データの取得・分析を始め、新製品の研究開発に役立てている。
田淵電機は国内住宅向けパワコンの大手。従来は、太陽電池大手メーカーへのOEM供給が主力だったが、11年から自社ブランド「エネテラス」の育成を進めており、海外展開も積極化していく。
(記事:朝日新聞)

