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2012年11月26日
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メガソーラー具現化 茅野市環境未来都市研が報告会

 自然エネルギーの普及を目指して7月に発足した「茅野市環境未来都市研究会」(会長・河村洋諏訪東京理科大学学長)の報告会が25日、同大で開かれた。四つの分科会による検討状況の報告では、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設計画など具体的な構想も明らかにされた。専門家による講演会やパネルディスカッションもあり、自然エネルギーの活用について理解を深めた。

 研究会は、新エネルギーや省エネルギーに関する団体や企業、同大、市の関係者らで構成。「太陽光利用」「小水力発電」「未利用資源活用」「未来のまちづくり」の各分科会を設け、具体化に向けて検討してきた。

 太陽光利用分科会では、同市と原村にまたがる八ケ岳中央農業実践大学校の市側敷地に1メガワットのメガソーラーを建設する計画を紹介。茅野まちづくり研究所有限責任事業組合や同市、佐久市の企業2社が協力し、来年度の開業を目指すという。近くには市の配水池もあり、上水道管を利用した小水力発電との連携も視野に入れる。

 小水力発電分科会では、上水道管や農 業用水を利用した小水力発電の事業化に向け、候補地や 発電システムについて検討してきたことを報告。水車や 発電機は民間活力の導入に より低コスト化を図るとともに 、地域産業の振興にもつなげたい考え。近く具体的 な候補地について発表される予定とした。

 続いて、NPO法人環境エネルギー政策研究所理事の松原弘直さんが「国内外の自然エネルギー事情」、県温暖化対策課長の中島恵理さんが「長野県の自然エネルギー推進施策」と題して講演。パネルディスカッションでは、松原さんや中島さんも交えて「自然エネルギーを活用した街づくりについて」をテーマに話し合った。

 河村学長は日照時間の長さや豊富な森林資源、温泉など茅野市が持つ自然エネルギーのポテンシャルの高さを改めて指摘。柳平千代一市長は今後のまちづくりの方向性について「恵まれた自然を最大限生かす一方で、自然との共生や省エネにも取り組んでいきたい」と話した。

(記事:信濃毎日新聞)

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