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2012年12月3日
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すてきナイス、太陽光発電に参入 9カ所で稼働し全量売電

 住宅関連商社のすてきナイスグループは太陽光発電事業に参入する。2014年春までに相模原市や宮城県多賀城市など9カ所で発電施設を稼働させる。自社グループの物流拠点の屋根を活用する。総投資額は十数億円。出力は計5500キロワット余りを見込む。全量を売電して新たな収益源にする一方、同事業で得たノウハウを太陽光パネルの販売促進に生かす。

仙台物流センターなどに太陽光パネルを敷設する(宮城県多賀城市)

 13年3月までに東北地方の3カ所で太陽光発電を始める。岩手県花巻市(出力260キロワット)、宮城県大衡村(185キロワット)、多賀城市(445キロワット)にある物流センターや木材市場の屋根に太陽光パネルを設置する。投資額は計2億4000万円で、年3400万円程度の売電収入を見込む。

 来夏までに相模原市(100キロワット)と滋賀県野洲市(500キロワット)でも太陽光発電を始める計画だ。

 さらに14年春までに岡山、熊本、千葉、愛知の4県で出力250キロ~1700キロワット規模の発電施設を稼働させる予定だ。全国9カ所で計5500キロ~5700キロワット体制を築くことを当面の目標とする。

 それぞれの施設で使う太陽光パネルは国内外の異なるメーカー製を採用する。発電効率のほか、設置や維持管理のしやすさ、トータルコストなどの情報をグループ内で蓄積する。

 ナイスグループは昨年から住宅用太陽光発電システムの販売を本格化。11年度は1200台を納入した。12年度は9月までの上半期で前年実績を上回り、通年で約3000台の販売を目指す。今後は事業所向けの営業活動にも力を入れる方針で、自社発電で得た製品知識や運用ノウハウを商談に生かす。

 すてきナイスグループは横浜市に本社を置き、傘下のナイスを通じて全国で木材の専門市場を運営する。住宅資材の卸売り、戸建て住宅やマンション分譲なども手掛ける。

(記事:日本経済新聞)

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