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2012年12月11日
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ユアテック、メガソーラー工事の専門組織

 東北電力グループの電気設備工事会社、ユアテックは大規模太陽光発電所(メガソーラー)の工事受注に向けた体制を強化する。10日に設計から施工、保守まで一貫して手掛ける専門組織を設置した。担当者を来年2月までに従来の5倍に増やし、同事業で年間約50億円の売り上げを目指す。

 設置した組織は部に相当する「新エネ推進プロジェクト」。以前からあった「新エネルギー推進室」を中心に各部から部課長級職員を集めた。担当役員を置いた部門横断組織として「急増するメガソーラー案件にスピード感を持って対応する」(同社)。人員は来年2月までに現場の職員を加え50人に増強する。

 東日本大震災以降の再生可能エネルギーへの関心の高まりと、固定価格買い取り制度の導入で東北ではメガソーラーの建設計画が相次いでいる。ユアテックの今年9月までの太陽光発電の受注実績は出力ベースで累計5300キロワットだったが、10月以降は既に1万2000キロワットの受注にめどがついているという。当面は年間20~30カ所の案件を受注したい考えだ。

 ユアテックは東北電と共同で9月にメガソーラーの運営を手掛ける新会社、東北ソーラーパワー(仙台市)を設立した。第1弾として岩手県久慈市に1400キロワットの設備の建設を決めた。ほかにも複数の場所で建設を検討しており、工事はユアテックの新組織が担うという。

 ユアテックは震災以降の東北電によるグループ全体の経費削減方針を受けて、業績が悪化している。2013年3月期の連結最終損益は77億円の赤字を見込み、3期連続の赤字となる。投資意欲が旺盛なメガソーラー需要を取り込み、業績の改善を目指す。

(記事:日本経済新聞)

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