
パナソニックとテスラが大規模電池工場での協力に合意
パナソニック株式会社とテスラモーターズは、米国においてギガファクトリーと呼ばれる大規模な電池工場の建設に関して、両社が協力することに合意したと発表しました。
この合意により、テスラは土地、建物、そして工場設備を準備し、提供・管理、パナソニックは、両社同意のもと、円筒形リチウムイオン電池セルを生産・供給し、リチウムイオン電池セルの生産に必要な設備、機械、およびその他の治工具などに投資します。ギガファクトリーで必要な材料の前駆体は、パートナーサプライヤーで構成されるネットワーク内での生産を計画。テスラは、セルや他の部品を用いて電池モジュールおよびパックを製造します。
テスラは、セルの需要拡大に対応するため、日本国内のパナソニックの工場で製造されるセルを引き続き購入します。今後、両社は、販売、運営、そして投資などの詳細に関して、引き続き協議を続けていくとしています。
ギガファクトリーができれば、長い航続距離を実現するリチウムイオン電池パックの製造コストを削減し続けるとともに、テスラの目的である電気自動車を広く普及させる大衆向け電気自動車用に必要となる生産量を確保することができます。ギガファクトリーはテスラが管理し、パナソニックはリチウムイオン電池セルを生産する主要パートナーとして参画し、この電池製造の複合産業施設の生産スペースのおよそ半分を占め、あとの半分で、他の主要サプライヤーがテスラのモジュールやパックに必要なパーツを生産する予定となっています。
テスラの最高技術責任者・共同創業者であるジェービー・ストローベル氏は、「ギガファクトリーは今までの電池の量産方法を根本から変えます。ギガファクトリーはモデル3の市場投入を可能にするだけでなく、幅広く様々な蓄エネルギーに掛かるコストの大幅な削減を実現します。」と述べました。
パナソニックの山田喜彦代表取締役副社長は、「テスラとは、いままで電気自動車の普及に向けた様々な協業を行ってきました。パナソニックのリチウムイオン電池セルは、電気自動車に必要とされる高容量、耐久性、そしてコストパフォーマンスを併せ持ちます。ギガファクトリーにおいてリチウムイオン電池セルを生産することになれば、電気自動車市場の拡大を加速させることが出来るものと確信しています。」とコメントしました。
コストの削減は、今まで得られなかったスケールメリットを活かし、セルおよびパックの製造工程を最適化することで実現します。さらなる低価格化は、サイズと機能の面で電気自動車に最適なセルを製造し、また、ギガファクトリー内のサプライヤーが供給することにより、梱包・輸送・関税・在庫管理に掛かるコストを削減できること、および安価な公共料金や運営費用で実現します。
ギガファクトリーはテスラの電気自動車と蓄電システム向けのセル、モジュール、およびパックを製造します。ギガファクトリーでは 2020年までに年間 35GWh 相当のセルと 50GWh 相当のパックを製造することを計画しています。ギガファクトリーにおける雇用者数は 2020年までに約6,500人になるとテスラは予測しています。
(プレスリリース)
パナソニック株式会社
http://news.panasonic.com/press/news/official.data/data.dir/2014/07/jn140731-2/jn140731-2.html