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2017年2月16日
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FDK、寿命15年以上の大容量ニッケル水素蓄電池を開発

 FDK株式会社は、拡大する大型二次電池市場向けに、高い安全性と優れた充放電特性をもつ、寿命15年以上の大容量ニッケル水素蓄電池「メガトワイセル®」を開発いたしました。

 再生可能エネルギーの発電量増加に対応する電力貯蔵や災害発生時の停電対策を目的として、非常用電源の需要が高まっております。
 FDKは、このような需要に対応し、電解液が水溶性のため類焼性が極めて低くて安全性が高く、また、低温から高温までと稼働領域が広いニッケル水素蓄電池の特徴を活かして、電力を有効、かつ効率的に利用する蓄電システムを開発しました。

 今回開発した「メガトワイセル®」は、円筒形ニッケル水素蓄電池で長年培った材料技術と、川崎重工業株式会社の大容量高出力蓄電池「ギガセル®」の構造技術を融合し、ニッケル水素蓄電池の特徴である安全性と稼働温度領域(-20℃~80℃)に加え、大容量・長寿命・リサイクル性に優れたニッケル水素蓄電池です。
 FDKはこれまで円筒形ニッケル水素蓄電池を搭載した蓄電システムを開発、販売してますが、本製品は、直列・並列稼働などの拡張性を持たせることにより、30kWh以上の大容量化が可能なことから、定置用、電力系統周波数調整用、通信基地局用、電力ピークカット用、無人搬送車などの電動機器用に加え、スマートコミュニティ向けなど大容量を必要する用途でお使いいただけます。

 本製品は、FDKがこれまで培った材料技術による内部抵抗の低減により大電流放電でも安定した放電電圧を実現するとともに、蓄電池の寿命に影響する負極材料(水素吸蔵合金)に、FDK独自の超格子合金をさらに改良し、高耐久化した新合金を採用することで、蓄電池の長寿命化を実現しました。さらに、独自の電池寿命予測技術を搭載することにより、蓄電システムにおいて、電池交換メンテナンス頻度の低減、保守費用の削減に貢献します。また、水溶性電解液や難燃性樹脂材を使用しているため燃えにくく、大規模蓄電システムなどで長期間安全にご使用いただくことが可能です。
 また、現在、使用済みニッケル水素蓄電池はリサイクルされ、ニッケルやコバルト、希土類などを分離精製し、再利用されておりますが、本製品につきましても同様に取扱いされますので、再資源化率も高く環境にやさしい蓄電池となります。さらに本製品は、溶接で固定しない構造のため解体しやすく、さらにリサイクル性に優れています。

(プレスリリース)
FDK株式会社

http://www.fdk.co.jp/whatsnew-j/release20170215-j.html

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