
野菜栽培と売電取り組み 福井の農家 太陽光発電施設完成へ
福井市郊外の農家が農地に太陽光発電施設を設置して、農作物と電気の両方をつくる試みを開始、22日に記者説明会が行われた。発電施設は今月末までに完成し、年明け以降に売電する予定で、農家は来春からダイコンやハクサイなどの野菜栽培も行うとしている。県内で初めてという。
試みを始めたのは福井市土橋町の兼業農家(会社員)、西岡清美さん(56)。自宅の木造屋根を使い太陽光発電をしようと考えたが、築約60年で重量に耐えきれないことがわかり、隣接の畑で農作物をつくりながら太陽光発電をすることをひらめいた。
市農業委員会などと相談。農作物の生産しか認められない市街化調整区域だが、農作物の生産と発電施設を併用することで認められた。広さ約500平方メートルで、太陽光パネル約180枚を使用。支柱はコンクリート柱(5メートル)を使い、パネル下で農作業がしやすい高さと間隔にしている。工事費は約1700万円。発電量は40キロワット。売電期間は20年で、価格は1キロワット時42円で年間約170万円で売電するため10年程度で償却する見込み。この後の収益を期待している。
西岡さんは「太陽光が弱くなるので栽培する野菜もハクサイなどになるが、夏場の作業がしやすくなる。田んぼでもできれば」と話している。
(記事:産経ニュース)