
倉庫屋根に太陽光発電パネル4200枚
湖南市の運送会社「甲西陸運」(甲斐切稔社長)は来年から、大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業とバイオディーゼル燃料(BDF)の精製事業を始める、と発表した。
ともに、「クリーンエネルギーセンター」と位置づける同市小砂町の湖南物流センターで実施する。
メガソーラーは、センターの倉庫の屋根(約1万1500平方メートル)上に、ソーラーパネル約4200枚を設置。総出力1008キロ・ワットで、一般家庭約300世帯分の年間消費電力量に相当する約96万3000キロ・ワット時を賄える。関西電力に売電する。総事業費約3億5000万円。
BDF精製は、センターの敷地内に、同市のカルビー湖南工場の廃油を月間約8000リットル処理できるプラントを設置して行う。当面は同工場から月間約6000リットルの廃油を購入し、精製した4000リットルを同社のトラックやフォークリフトなどの燃料として活用。将来的には、京都や岐阜のカルビーの工場の廃油も使うという。
両事業ともすでに10月に着工しており、来年1月から稼働を始める。
また、同社は同市柑子袋の中央物流センターの屋根約1400平方メートルを、同市の一般社団法人「コナン市民共同発電プロジェクト」に貸し出すことも決めた。同法人が市民から、設置費用約4000万円の出資(1口10万円)を募り、総出力100キロ・ワットの太陽光発電施設を設置。売電利益は地域商品券で出資者に還元する計画という。
甲斐切社長は「太陽光パネルが直射日光を遮るため、倉庫内の空調費用も抑えられる。今後は他の倉庫の屋根も活用して発電し、地域に貢献したい」と話している。
(記事:読売新聞)