次世代エネルギー最新ニュース

2016年2月29日
  • 仕切り
最新のニュース一覧へ

東北電力が福島県の大容量蓄電池システムを運転スタート

東北電力は、福島県南相馬市小高区の南相馬変電所に設置した大容量蓄電池システム(Liイオン蓄電池、容量40MWh、出力40MW)の営業運転を開始したと発表しました。一般社団法人新エネルギー導入促進協議会の公募した「大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業」の採択を受け、2015年5月から設置工事を進めていました。

設置した大容量蓄電池を電力系統に接続し、(1)東北電力の中央給電指令所から充放電を指令・制御し、再生可能エネルギーの出力に起因する供給余剰と需要のバランス改善効果、(2)蓄電池システムの無効電力制御を活用することによる、再エネの出力変動に伴うローカル系統の電圧変動の抑制効果、に関して実証します。

(1)と(2)によって、蓄電池による再エネ導入量の拡大効果を検証します。東北電力は、拡大効果を現時点で50MW程度と見込んでいます。新たな接続枠については、経済産業省からの要請に従い、福島県の避難解除区域などでの再エネ発電事業者に優先的に割り当てます。

今回、設置した蓄電池システムは、東芝が開発・製造するLiイオン蓄電池「SCiB」を搭載。東芝は、蓄電池のほか、系統連系用変圧器、昇圧用変圧器、蓄電池用パワーコンディショナー(PCS)、蓄電池盤などを受注しました。

蓄電池の選定にあたり、その要求仕様として、秒単位の応答特性を持つこと、適性稼働率におけるシステム効率が70%以上であること、という性能が求められていました。実証期間は、2015~16年度。実証終了後も、東北電力が蓄電池システムを活用します。

(ニュースリリース)
東北電力
https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1191223_1049.html

このエントリーをはてなブックマークに追加