置き石基礎とは、コンクリートブロックやサイコロブロックといった二次製品にアンカーを取り付け、そこに架台を設置する方式。
フィールド設置型の太陽光発電システムを検討する際、太陽光パネルやパワーコンディショナが重要視される一方で、基礎や架台は軽視される傾向にあります。 むしろ、システム設計の際には真っ先にコスト削減の対象となる部分ではないでしょうか。
太陽光発電事業は、固定価格買取制度の期間中(10年~20年)、安定したパフォーマンスを維持することが重要となります。 そのような観点から、パネルを支える架台や基礎は事業の土台でもあると言っても過言ではなく、 今後のランニングコストを大きく左右する重要な要素と言えるでしょう。
太陽電池アレイを構築する支持物(架台・基礎)の設計標準について規定しているJIS規格
「JIS C8955-太陽電池アレイ用支持物設計標準」によると、
風速34m/secの風が傾斜角度20°のアレイに与える荷重は、アレイ1㎡あたり115kgfにも達するとされています(負圧)。
置き石工法では、この要件をクリアした既成品を用意するだけで簡単に強度を確保したシステムを構築することができますが、 重量が大きくなるにつれて輸送面でのハードルも高くなることが懸念されます。 また、ある程度の重量物を運搬する場合は、トラックも相応に大型のものが必要になると予測されるため、 建設地付近の道路幅に余裕があることも重要になるでしょう。
近年の異常気象の深刻化などを考慮すると、今後どのような災害が起こるか予測出来ません。 基礎・架台にコストをかけることは、長期間にわたり安定した発電事業を行うためにも重要な手立てと言えます。