BEMSとは、ビル内のエネルギー利用状況を見える化し、 エネルギー利用を最適化する仕組み及びそれを実現する機器のこと。
BEMSとは、Buildings Energy Management Systemの頭文字をとった言葉です。
BEMSは、基本的に以下の3つの要素から構成されています。
- BAS(Building Automation System)
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建物内の設備や機器を管理・制御すると共に、各種センサーからの情報を収集する働きを担っています。 BASとビル内の機器などとは、BAS/機器メーカーの独自プロトコル、 あるいはBACnet(バックネットと呼ぶ)などの業界標準的プロトコルで接続されることが一般的です。
- EMS(Energy Management System)
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BASを通して収集したデータなどを基に機器や設備を制御し、建物内のエネルギー消費の最適化、 削減を図る機会を担っています。
- 各種センサー、設備・機器
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BEMSを構成する要素の中でも、特に重要な要素と言えるものがこのセンサーです。 温度センサーや照度センサー・人感センサーを用いて適切なデータを計測することで、 BASとEMSは適切な挙動をとることが可能となっています。
現在のところ、いくつかのビルにおいて実証実験が行われていますが、初期投資コストが高額であることから本格的な普及には至っていません。 維持費用も掛かるとされていますが、最適制御を行えた場合の維持費用削減効果は非常に大きいと言われていることから、 実用化に向けての研究開発が推進されています。