太陽光発電システムはメンテナンスが必要ですか?
適宜メンテナンスを行うことが、採算性を維持する秘訣と言えます。
常に外気にさらされている太陽光パネルは、どうしても砂やホコリなどが付着してしまいますが、 雨によって洗い流される汚れも多く、発電量への影響はそこまで見受けられません。
しかし、特殊な環境下(工場付近、畜産施設、極端な都市部など)においては、 油性浮遊物や粒子状物質、動物のフンや餌の飛沫といった雨だけでは流れにくい汚れが付着することが想定されます。
この場合、システムの出力は5パーセントから10パーセント程度も低下すると言われているため、 損失を小さく抑えるためにも、クリーニングやメンテナンスは必要不可欠になると言えるでしょう。
例として、50kWシステムの年間発電量を50,000kWhとし、年間5%の出力低下があるとした場合、2,500kWhのロスが発生してしまいます。 金額で言えば年間86,400円(2,500kWh * 34.56円)、20年間では172.8万円もの収益をみすみす手放すということになるのです。
経済産業省は、システム1kWあたりの維持費用を年間8千円と資産しており、前述した50kWシステムでは年間4万円の負担になります。 4万円を浮かせたために172万円もの損失を出すということは、採算性が重視される太陽光発電事業において決して賢明ではないでしょう。
長期的な汚れはホットスポットなどの発生にも繋がる恐れがあるため、 可能であるならば定期的な清掃・メンテナンスは行うに越したことはありません。