太陽光発電システムの最適な設置方法などはありますか?

コストを意識した設計を行うことが重要です。

土地に自立して設置する太陽光発電システムには、屋根に設置する場合とは異なった設置要件が求められます。

例として、住宅用太陽光発電システムでは、アレイの傾斜角度は30度(5寸~6寸勾配)が望ましいとされていますが、 フィールド設置型太陽光発電システムでは10度から20度といった緩い傾斜角度が良いとされています。

アレイの傾斜角度が大きくなると、その分作用する風圧荷重が大きくなり、基礎や架台に求められる強度も高くなってしまいます。 それに伴うコストの大幅な上昇は避けられないため、採算性の確保や台風などによるリスクを抑える意味合いでも、 フィールド設置型のシステムでは緩やかな傾斜角度が採用される傾向があるのです。

アレイの作用する風圧荷重

ただし、積雪地帯であれば、雪が滑り落ちる角度や地上高などを考慮して傾斜角度を決定しなければなりません。 同じ地上設置でも、設置場所の気候特性などに応じて要件が変わるという部分が、フィールド設置型の特徴とも言えるでしょう。

また、アレイがどの方角を向いているかについてもしばしば議論が行われますが、 産業技術総合開発機構(NEDO)が提供する大規模太陽光発電システム導入の手引書・検討支援ツールによると、 アレイを傾斜角度30度で、真南向きに設置した際に得られる日射量を100%とした場合、 南東・南西は約95%、真東と真西は84%、北は63%の発電量になると言われています。

方角別発電量の比率
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