メガソーラー建設に「ストップ?」最新動向と今後の展望

太陽光発電に関するPVN24独自のニュースを特集記事として配信!

メガソーラーの今後

大手ゼネコンの参入が急速に増加していく

国内の建設市場規模は年々縮小しています。
ゼネコン大手各社は、経営の多角化を図り、新たな収益源の確保に取り組んでいます。その取り組みの一つにメガソーラー事業があげられます。

受注、設計施工のみを行う場合もあれば、自らが発電事業者になるなどその形態は様々です。ゼネコンならではのノウハウを強みに、今後更なる参入が相次ぐ事が予想されます。

雇用の創出、地域へのメリット創出など様々な課題

メンテナンス、運営に多くの人員を要さないメガソーラー発電所では、どのようにして雇用を生み出すかが大きな課題となっています。
また、自治体が公式にメガソーラーを誘致している場合が多く見受けられますが、それが地域復興の足がかりとなるかといえば戦略性に乏しいのが現状です。
「売電事業で得た利益を地域に還元されうる導入モデル」を考慮しなければなりません。

無計画な誘致は、地域に恩恵をもたらすどころか地域の財産をタダで手放しているに過ぎません。

買取制度の適用が終わる20年後の事を考慮しなければならない

買取制度の適用が終わる20年後、その土地はどうなるのでしょうか。
多くのメガソーラー発電所は投機目的のために建設されたため、おそらく適用が終わると同時に、システムは即撤去することが予測されます。当たり前のことながら、造成した土地を農地に戻すことは非常に難しいことです。

20年間のために、大きく手を加えることが環境に優しいと言えるでしょうか?
発電事業者は、20年後の明確なビジョンを抱き、責任を持つ必要があるでしょう。

今の制度のままだと、今後行き詰る可能性が大きい

太陽光発電システムの市場価格は下がってきていますが、買取価格は未だ高額です。
スペインでは買取価格の急激な引き上げ、引き下げが原因となり、バブルを発生させ崩壊したとされています。

買取に使うお金は、太陽光サーチャージとして国民が負担しているため、電力買取量が増加した場合には買取価格が引き下げられることが予測されます。
投機目的であることが多いメガソーラー発電所は格好の的となり、小中規模のシステムよりも大幅に引き下げが行われるでしょう。

「価格保証が発電事業に参入する最大の動機になってたのに」と、様々な問題が複合的に発生することは間違いありません。
経済合理性から離れた高値の買取制度は、電力料金の大幅引き上げによる国民負担と、それに伴う経済への影響や企業の国際競争力喪失という犠牲を強いることになります。

政府によるしっかりとしたコスト管理、制度改正が行われない限り、今後メガソーラー発電所が大きな負債となる可能性は避けられません。