2014年の産業用太陽光、果たして・・・

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2014年度の産業用買取価格

2014年度(平成26年度)の買取価格について新たな進展があった。産業用(10kW以上システム)の買取価格は32円(税別)の前年比4円下げで決定される見込みである。

毎年改定される買取価格は、太陽光発電の普及率などから審議され正式決定にいたる。特に産業用太陽光発電は2011年度から始まった全量買取制度に伴い、全国に点在する空き地や遊休地の有効利用が積極的に推進され、メガソーラーをはじめとした発電ビジネスが大きな拡がりを見せた。

そして、いよいよ2014年度。買取価格について4円下げの32円(税別)で決定されるようである。産業用太陽光は今後どのような方向に向かっていくのだろうか。まずは経済メリットという観点から、2014年度の産業用太陽光を模索していきたい。

25年度と26年度案との比較

2014年度の経済メリット比較

ご存知の通り、産業用太陽光発電には補助金制度が適用されていない。補助金による後押しが無くとも経済メリットを十分に享受できる証でもあり、全量買取の肝は要するに導入コストと売電収入の大きく二つなのである。

導入コストと一言に言っても、実にたくさんの付帯コストが発生するため、個々の適正コストを見極める目を養わければならない。また、工事費、造成費などのイニシャルコストは設置場所よってかなりの開きがあるので、アバウトに算出できない。当然のことだが、これらの付帯費用をいかに安価に抑えるかが太陽光ビジネスの基本になるわけだ。

では、具体的に昨年度(2013年度)との経済メリットを比較していきたい。

シミュレーション例(海外メーカーで480kWシステム)

<2013年度>

買取価格
36円(税別)
買取期間
20年
システム価格
1億3,500万円(税込)
システム容量
480kW
年間想定発電量
8,507,000kWh(20年間トータル)

<2014年度>

買取価格
32円(税別)
買取期間
20年
システム価格
– 万円(税込)
システム容量
480kW
年間想定発電量
8,507,000kWh(20年間トータル)

このシステム例を見て、4円の格差を20年間の発電量から算出すると34,028,000円分の差額。これだけ見ても昨年と比較してかなりの収益差があることをおわかりいただけるだろう。

2014年からは導入コストを重視しよう

固定買取価格が32円(税別)と決まれば、売電収入を動かすことはできない。またよほどの技術革新で、太陽光パネルが飛躍的に性能向上すれば別であるが、短期間で現実味のある話ではない。

結論として、フィールド設置を主とした太陽光発電は、以前よりも増して導入コストに注視していかざるを得ないだろう。幸い、海外製の太陽光パネル性能は国内メーカーに劣らない水準となっており、産業用で海外製を使うのはもはや常套手段である。2014年度をターニングポイントとして、パネル価格が大幅に下落するなど大きな波が訪れれば、再び産業用太陽光発電は脚光を浴びるに違いない。

またフィールド設置の工事方法として、杭打ち工法が一般化し始めた。従来のように大規模な基礎工事を必要とせず、専用杭を地中に埋め込むこの工法は、工期の短縮と設置コストの削減に一躍買っている。従来では不可能だった斜面や湿度の高い地面にも取付けできるなど、徐々に活躍の場を広げている。新工法を積極的に取り入れることで、コスト削減の動きがより活発化されることだろう。

産業用太陽光発電にとって、2014年度は新たな変革の年として位置づけられる。今までの普及要因がFIT(固定価格買取制度)の優遇措置だっただけに、買取価格は非常に大切な問題である。しかし、今後が本当の意味でメーカー各社の腕の見せどころ。大胆な価格的施策と流通網を築き上げたメーカーだけに注文が殺到するケースもある。産業用市場にますます目が離せない。