
太陽光発電所、容量確認せず募集 出力、想定の半分でした /山口
周南市が進出する事業者を募集していた大規模な太陽光発電施設(メガソーラー)は、発電所の出力規模が当初の想定の半分以下になることが分かった。発電した電気を送る送電線の空き容量が不足しているためで、市は容量などの確認が取れないまま事業者を募集していた。現時点で応募はなく、市は出力規模などを変更し、20日まで応募期間を延長する。
市は10月22日から、同市徳山の約2万7000平方メートルの市有地に発電施設をつくる事業者の募集を始めた。発電所の出力規模は1・5メガワットを想定。募集前の10月9日に送電線の空き容量などを中国電力に問い合わせていたが、今月8日になって回答があり、720キロワットしか出力できないことが分かった。
送電線は場所により容量が異なっている。出力規模が1メガワットを下回るため「メガソーラー」にはならない。
市財務課は「敷地面積から1・5メガワットの発電は可能だと判断した。事業者が国の再生エネルギー固定価格買い取り制度の申込期限に間に合うよう早めに募集を始めたが、確認が不十分だった」と釈明している。
市は発電所の出力規模を変更し、1平方メートル当たりの賃料を年間100円以上から同40円以上に引き下げる。
市有地は近くの山陽自動車道のトンネル工事で出た土を埋め立てた原野。半分近くが草で覆われているが、大きな木は生えておらず、近くにはトラックが通れる林道がある。
(記事:毎日新聞)