
兵庫県、ダム堤防で太陽光発電 14年夏までに2カ所で
兵庫県は県管理のダムを活用した大規模太陽光発電(メガソーラー)事業を始める。神谷ダム(姫路市)と権現ダム(加古川市)の南向き堤防の斜面にパネルを設ける計画で、2014年夏までの稼働を目指す。ダムの堤防を使うメガソーラーは全国でも例がないとしている。
南に向いた神谷ダム堤防ののり面にソーラーパネルを敷き詰める(完成予想図)
出力は神谷が3000キロワット、権現が1700キロワット。事業費はそれぞれ約12億円、約7億円を見込む。全量を関西電力に売電する。来年4月に事業者を公募し、夏に事業者を決めて秋以降に着工予定だ。
2カ所のダムとも岩石や土砂で堤防を築くロックフィル方式で、傾斜が約25度とコンクリートダムより緩やかでパネルが設置しやすい。堤防の安全性にも問題はないという。平地よりもパネルを多く設置できる点でも効率がいいと判断した。
このほか土を盛って堤防をつくる方式の平荘ダム(加古川市)も安全性などを調査中で、3月までに可否を判断する。設置可能なら発電出力を1200キロワット上積みできるという。
(記事:日本経済新聞)