京セラ、大容量で業界最小の リチウムイオン蓄電池を搭載したハイブリッド型の国内住宅用蓄電システムを開発
京セラ株式会社は、国内住宅用蓄電システムの新製品として、大容量12kWhクラスで業界最小※1のリチウムイオン蓄電池と、太陽光発電の電力を充電効率96%※2で効率よく充電できるハイブリッド型のパワーコンディショナを組み合せた、住宅用定置型リチウムイオン蓄電システムを開発したと発表しました。なお、この蓄電システムは、積水化学工業株式会社が来年1月2日から発売する新築住宅に採用される予定です。
品 名 :太陽光発電連係型 リチウムイオン蓄電システム
タイプ名称 :大容量マルチDCリンクタイプ
型 式 :EGS-ML1200
蓄電容量 :12kWh
外形寸法 :電池ユニット:W760×H495×D525(ミリ)
パワーコンディショナ:W880×H580×D270(ミリ)
質 量 :電池ユニット:175kg、パワーコンディショナ:55kg
希望小売価格:オープン価格
発 売 日 :2017年1月2日
開 発:蓄電システム:京セラ
(電池ユニット)積水化学工業/(パワーコンディショナ)京セラ
蓄電システムは、積水化学工業が開発した業界最小の大容量フィルム型リチウムイオン蓄電池に、京セラのハイブリッド型パワコンを組み合せたものです。電池ユニットは、電解質の材料や工程の改良により耐久性が向上し、さらに室内設置タイプのため、外気の変化による電池の劣化を低減し、長寿命化に貢献します。また、京セラのハイブリッド型パワコンは、太陽光発電システムのパワコンと蓄電システムのパワコンを一体化したもので、太陽電池で発電した直流電力を交流電力に変換させることなく、そのまま充電できるため、96%の高い充電効率を実現できると言われています。
今後京セラは主に新築住宅向けに本蓄電システムを展開し、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やエネルギーの自給自足型住宅の実現、また再生可能エネルギーの普及に貢献していくと発表しました。
■開発背景
経済産業省はエネルギー基本計画において「2020年に標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHを目指す」という方針を示し、ZEHの実現と普及促進を目指しています。大手住宅メーカーなどでは、住宅の高断熱化や高効率設備と太陽光発電などを組み合せて、ZEHを実現しようする動きが広がり、さらに再生可能エネルギーの発電コスト低下や災害時の電源確保、環境意識の高まりなどから、エネルギーの自給自足型住宅への関心も高まっています。特に、自給自足型住宅の実現には、太陽光発電システムや蓄電システムの大容量化が重要な要素の一つとなっています。
※1.実効容量10kWh以上の単一ユニットで構成される太陽光発電連係型リチウムイオン
蓄電池において(2016年11月末日時点、京セラ調べ)。
※2.充電効率とは、発電量に対して充電できる電力量の割合。
(プレスリリース)
京セラ株式会社
http://www.kyocera.co.jp/news/2016/1203_qtsk.html