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2012年11月6日
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中国 太陽光発電でEUをWTO提訴

中国政府は、EU=ヨーロッパ連合の加盟各国が太陽光発電に関連する製品を対象に補助金を支給し、輸入品に対する競争力を不当に高めているとして、WTO=世界貿易機関に提訴したと発表しました。

中国商務省の発表によりますと、EU加盟各国で生産される太陽光発電設備の主要部品などを対象に、WTOのルールに反して政府から補助金が支給されて輸入品に対する競争力が不当に高められているとしています。
その結果、中国は、製品の輸出が深刻な打撃を受け、正当な利益が損ねられているとして、5日、WTOに提訴したということです。
太陽光発電を巡っては、EU側も、ことし9月、中国製の太陽光パネルについて、価格を不当に引き下げて輸出したダンピングの疑いがあるとして調査に乗り出したことを明らかにしており、今回の中国側の措置は、これに対抗したものだという見方も出ています。
中国は、これまで安い労働力を武器に製品を組み立てて輸出し、成長を続けてきましたが、最近では人件費が高騰するなか、より付加価値の高い製品の輸出を拡大することで収益を確保しようという企業が増えており、太陽光発電をはじめとするハイテク分野での経済摩擦が今後一段と激しくなることも予想されます。

(記事:NHK)

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