アセットベーストレンディングとは、企業の事業そのものに着目し、事業に基づく様々な資産(動産)の価値を見極めて行われる融資の形態。
事業に基づく様々な資産とは、債権(売掛金等)や動産(商品在庫、原材料、機械設備等)のことを指し、 ABLによる資金調達は、既に欧米において不動産担保融資や無担保融資と並ぶ資金調達手段として普及しています。
日本では不動産を担保とする融資が多く見受けられますが、不動産の価値によっては融資金額が十分に確保できない恐れがあります。 不動産担保を重視しないABLは、この問題を解決する資金調達手段として、不動産を保有していない企業などから大きな注目が寄せられています。
太陽光発電事業においては、太陽光パネルやパワーコンディショナを始めとする太陽光発電システム一式や売電収益、 保証・電力会社との契約・自然災害保険・土地の借地権や所有権といった事業に関する全ての資産が担保となります。
固定価格買取制度の適用期間は20年間となっているため、長期間の融資が可能なABLと太陽光発電事業は非常に相性が良いと言えるでしょう。
現在、国内における太陽光発電事業を対象としたアセットベーストレンディングの取組事例はあまり多くありませんが、 太陽光発電事業は安定した収益が見込めること、社会的に意義のある事業であることから、今後取り扱う金融機関が増えていくのではないかと予測されています。