過放電とは、放電終止電圧を超えて無理やり放電を続けること。
一次電池と二次電池では、放電終止電圧が定められています。 一般に、放電終止電圧はその電圧に至った時点でそれ以上放電してはいけない電圧を示すものですが、 放電終止電圧を超えて更に放電状態を続ければ過放電となり、電池の劣化や事故などに繋がる恐れがあります。
放電終止電圧はニッケル水素電池やリチウムイオン電池など電池の種類によって決まっているため、 これら二次電池が用いられる機器では、終止電圧に達すると使用できなくなるようにするなどの設計が行われています。
また、放電温度特性の影響から、0℃を切ると電圧が大幅に低下するため、常温では過放電でなくても、 低温時には機器側から見て放電終止電圧以下(過放電状態)とみなされ、電源が入らないといった現象が起こることもあります。
過放電・過充電は、電池のサイクル回数(寿命)にも大きな影響を及ぼすため、予め電池の特性を理解し、適切に充放電を行うことが重要と言えるでしょう。 リチウムイオン電池については、過放電や満充電状態で置いておくと劣化を早めるため、継ぎ足し充電を行うと良いでしょう。