グリーン投資減税の核心に迫る

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太陽光発電に関するPVN24独自のニュースを特集記事として配信!

社屋や自社工場の屋根、遊休地に太陽光発電を導入する動機として「グリーン投資減税」による節税メリットを要因とする企業も少なくない。発電規模が大きければそこから得られる経済的恩恵も非常に大きく、太陽光発電導入を検討する際は制度内容を理解し活用していきたいところだ。
本章では、あらゆる媒体で紹介されているものの、いまいちわかりにくい「グリーン投資減税」の節税効果について、3つの償却方法(30%特別償却、7%税額控除、100%即時償却)を中心にじっくり検証していきたい。

グリーン投資減税の概要と適用対象者

グリーン投資減税の概要と対象者は下記の通り。

適用期間:
平成25年4月1日から平成28年3月31日までの期間内(即時償却は平成27年3月31日までの期間)

対象者:
青色申告書を提出する法人又は個人(税額控除は中小企業のみ対象)

制度概要:
(A)普通償却に加えて取得額の30%相当額を限度として償却できる特別償却
(B)中小企業者に限り、基準取得価額(計算基礎となる価額)の7%相当額の税額控除
(C)取得価額の全額を償却(100%償却、即時償却)できる特別償却(※平成24年5月29日から平成27年3月31日までの間に設備を取得する必要あり)

各制度の詳細

それでは制度の中身を具体例により検証してみよう。
A商店株式会社という会社があり、自社工場屋根に太陽光発電設備を当期(平成25.4.1~平成28.3.31)中に取得し、1年以内に事業用に供したと仮定する。

A商店株式会社の太陽光発電システム導入における概要

  • ・太陽光設備費用:3,000万円
  • ・当期経常利益:5,000万円
  • ・法定耐用年数:17年(太陽光発電システムは通常17年で計算)
  • ・償却率11.80%(定率法償却率:国税庁)※(イ)
  • ・改定償却率12.50% ※(ロ)
  • ・償却保証率4.038% ※(ハ)  30,000,000円×0.04038=1,211,400円(償却保証額)

※(イ)償却率:耐用年数によって定められており、定額法と定率法の二通りの償却方法がある(ここでは定率法で算出)。
※(ロ)償却保証率(ハ)によって算出された金額が償却額を下回った期より改定償却率に変わる。それ以降の期も同額で償却する。
※(ハ)償却保証率:定率法の場合、法定耐用年数満了時でも残存価格の残る場合もあるため、償却率を変える必要がある。その基準値として定めており、取得額×償却保証率によって算出する。

(A)特別償却(30%)

特別償却30%

100%即時償却が期限付きの特例措置であることを考えると、この特別償却がグリーン投資減税適用における一般的な優遇償却率になるであろう。グリーン投資減税においてよくある質問に、特別償却か税額控除かどちらが得かというものがあるが、企業の決算、資金戦略上、一概にどちらが有利というものはない。

強いて言うなら、後述の税額控除の「初年度節税効果」の金額が示す通り、初年度においては特別償却のメリットが大きいとの見方もできる。しかしながら、特別償却の場合は、最終的に初年度減税額の金利メリットしかないのに対し、税額控除は絶対免税(単純に税金の金額が下がる)であるので、普通に考えれば取得資産の全耐用年数期間を通すと、税額控除の適用を選択した方が企業にとって有利に働くことになる。

今回の例では当期節税効果として360万円のメリットが得られた(2年目以降の節税効果については、各年度の経常利益がわからないため割愛)。太陽光発電の設備取得額の概ね10%以上を削減できたことになり、企業戦略上大いに活用すべきであることがわかる。

【制度の補足説明】
平成25年4月1日から平成28年3月31日までの期間内に取得等して、その日から1年以内に事業の用に供した場合、事業の用に供した日を含む事業年度において特別償却ができる。