
高見沢、売電参入へ 上田に1メガワット級太陽光発電所建設
高見沢(長野市)は本年度、上田市の自社用地に最大出力1メガワット弱の太陽光発電所を建設し、売電事業に参入する。年度内に発電を始める計画。メガワット級の太陽光発電所の運営ノウハウを培うとともに、コンクリート製品を製造する県内3工場や直営するガソリンスタンド10カ所の屋根など自社施設にも可能な場所から導入し、売電規模を拡大する方針だ。
発電所は、プラスチックの中間処理などを手掛ける環境エンジニアリング事業部の高見沢リサイクルセンター(上田市殿城)に設置。約2万平方メートルの敷地内にあるリサイクル工場の屋根や遊休地を活用し、縦約1・7メートル、横約1メートルの太陽光パネル4088枚を並べる。最大出力は989キロワット時で、年間発電量は一般家庭255世帯分に当たる約115万キロワット時を計画する。
7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用し、発電量の全量を中部電力(名古屋市)に売電する。投資額は約3億5千万円。年間約4600万円の発電収入を見込み、単純計算で8年弱で投資分を回収できるとみている。
太陽光パネルなどの発電装置は、100%子会社の昭和電機産業(長野市)が販売代理業務を手掛ける国産メーカー製を使用。整備した太陽光発電所に同社が営業先企業を招くなど、新規取引の獲得にも結び付ける考えだ。
高見沢は今後、自社施設計20カ所程度まで導入先を増やし、発電量を計2メガワット以上に引き上げることを検討する。同社は「グループを挙げて事業化を進め、売電収入は各事業部門の新規事業の展開などに役立てたい」(総務部)としている。
(記事:信濃毎日新聞)