次世代エネルギー最新ニュース

2012年11月21日
  • 仕切り
最新のニュース一覧へ

若手経営者が太陽光発電所 小松、20人共同出資

 小松市内の若手経営者らが太陽光発電所の経営に乗り出す。19日までに共同出資の運 営会社が設立された。同市符津町で27日に竣(しゅん)工(こう)式を行い、来年5月 の稼働を目指す。白山の雄大な景観を望む木場潟の湖畔に太陽光発電の一大拠点を創出し 、南加賀での再生可能エネルギー推進を牽引(けんいん)する。
 共同出資会社「ウイビリーブ」は15日付で設立され、資本金は1千万円。今出電気商 会社長の今出真稔氏が社長に就いた。木場潟公園南園地の西側に位置する市の遊休地約1 万平方メートルを市土地開発公社から賃借し、太陽光発電所を建設する。

 太陽光パネル2128枚を設置し、発電出力は510キロワット。一般家庭130軒分 の電気を賄える規模となる。

 共同出資による太陽光発電所建設が動きだしたのは半年前。7月からは太陽光、風力な どで発電した電力の全量を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度」がスタートし、 一般家庭への太陽光発電設備導入の実績などから小松でも発電に必要な十分な日射量を確 保できるとみて、かつて小松青年会議所理事長を務めた今出氏が中心となって若手経営者 らに賛同を呼び掛けた。

 出資に応じた約20人は30、40代が中心で、業種も建設、土木、電気、不動産、繊 維、サービス業など幅広い。発電所の建設費は約2億円で、10年程度で投資を回収でき る見込みだという。発電所敷地について市に相談したところ、遊休地の活用を打診された 。豊かな自然に囲まれた立地を生かし、将来的には子供たちの環境教育に資する取り組み も検討する。

 ウイビリーブによると、北陸ではメガソーラーなど太陽光発電所の建設の動きが出始め ているが、個別の企業が自社の施設、敷地に太陽光パネルを設置するケースが多く、民間 による共同出資形式はまだ珍しい。今出氏は「太陽光発電の推進は国策であり、環境保全 にもつながる。仲間とともに事業を軌道に乗せ、また新たなビジネスにつなげたい」と語 った。

(記事:北國新聞)

このエントリーをはてなブックマークに追加