桜島の降灰に耐える太陽電池モジュール、鹿児島県垂水市にメガソーラー
リニューアブル・ジャパンは、鹿児島県垂水市との間で、同市にメガソーラーを建設することで合意した。垂水市高峠の南向き斜面の敷地、約11万8000平方メートルに、約4万枚の太陽電池モジュールを設置。最大出力が約8.8メガワット(MW)、年間発電量が約760万キロワット時(kWh)のメガソーラー「垂水市高峠太陽光発電所」を建設する(図1)。
垂水市は、桜島からの降灰の影響を受けるため、「日射量が豊富でも太陽光発電には不利」と考えられてきた。
そこでリニューアブル・ジャパンは、中国の太陽電池メーカーと共同で、降灰対応の太陽電池モジュールを開発した。具体的には、太陽電池モジュールの端面に特殊なシーリング加工をして灰の成分を含む雨水などの浸入を防ぐとともに、フレームの形状を工夫して雨水を流れ落ちやすくした。
この他、資金調達の面では「銀行のノンリコース・ローンによるプロジェクト・ファイナンス方式」を活用した。同方式は欧米では一般的だが、日本ではあまり例がないという。
垂水市高峠太陽光発電所は、2013年3月に着工し、2014年3月に商業運転を開始する予定である。
(記事:日経エレクトロニクス)