久留米市太郎原町の鋼材加工販売「丸久鋼材」が、太陽光発電パネルを設置した鉄鋼製の車庫「エコポート」を製作し、販売している。自宅の屋根にパネルを設置することができない場合でも、マイカーの駐車スペースがあれば太陽光発電に取り組めるのが利点。電気自動車（ＥＶ）に充電する機能も付けられる。

　同社によると、再生可能エネルギーによる電力の固定価格買い取り制度が７月から始まり、太陽光発電に取り組む一般家庭が増えた。ただ、古い家屋は強度不足のために、太陽光発電パネルの重量に耐えられなかったり、北向きの屋根は発電に適さなかったりする課題もあるという。

　そこで同社は、多くの家屋にある車庫や駐車スペースに着目。日当たりを考慮した上で、丈夫で耐久性にも優れた鉄鋼を使ってカーポートをつくり、上部にパネルを載せた。乗用車２台分のスペースで、一般向けとして標準的な出力３キロワットのパネルが設置でき、一般家庭の年間消費電力の半分を賄えるという。

　丸山雅成社長は「デザイン性を重視した。自宅の屋根に設置できない場合の次善の策ではなく、純粋な太陽光発電設備として選んでもらえるはず。ＥＶには最適な環境になるため、ぜひ活用してほしい」と話している。

（記事：西日本新聞）