アレイとは、太陽電池の構成単位の一つで、太陽光パネルを複数枚接続したもの。太陽光発電システムの完成形とも言えるでしょう。
太陽電池や太陽光パネルと呼ばれているものは、その構成単位によって呼び方が異なり、 太陽光パネルを複数接続したものはアレイ、複数の太陽電池(セル)を接続したものは太陽光パネルと呼ばれます。
アレイを設計する際に重要となる要素が、アレイの傾斜角度です。 傾斜角度は発電量だけでなく、システムの耐久力(耐風圧荷重と耐積雪荷重)にも大きく関係しているため、 システムにとって最適な傾斜角度が選択されます。
その最たる例として、典型的な住宅用太陽光発電システムでは傾斜角度30度で設置されるケースが多い一方で、 メガソーラーやミドルソーラーといったフィールド設置型システムでは10度~20度が多く使用されていることが挙げられます。
なぜ、フィールド設置型のシステムの場合は緩やかな傾斜角度が望ましいのかというと、 傾斜角度が大きくなるにつれて風圧荷重が高まるため、その分基礎や架台といった機器費が高くなって採算性が悪化するからです。 逆に、積雪地域においては、傾斜角度が緩やかだと積雪荷重をまともに受けることになるため、30度以上の角度が好まれます。
これらのことから、アレイを設計する際には架台や基礎・設置環境の気候特性等との兼ね合いを見て、慎重に検討することが重要と言えるでしょう。