エネルギーペイバックタイムとは、エネルギーを作り出す設備の生産から解体・廃棄までに消費されるエネルギーを、 その設備から得たエネルギーとで差引ゼロにできるまでの運転期間のこと。
エネルギーペイバックタイムは、エネルギーを生産する設備の性能を表す指標の一種となり、 これが短いほど環境に優しく、効率的にエネルギーを活用できる設備であると言えるでしょう。
一般的に、太陽光発電は発電する際に石油や石炭等の他のエネルギーを必要とせず、温室効果ガスや有害ガスを排出しないクリーンな発電方法とされていますが、 製造時にはいくらかのエネルギーが必要となります。(廃棄方法については未だ確立されていないため、言及しません。)
太陽光発電システムのエネルギーペイバックタイムは、その製造時に必要となるエネルギーを年間発電量で割ることで求められます。
EPT = ライフサイクルを通して投入されるエネルギー / 1年間に生産されるエネルギー
産業技術総合開発機構(NEDO)によると、太陽光パネルのエネルギーペイバックタイムはパネルの原料や生産規模によって異なるとされており、 多結晶シリコンで1.5年、アモルファスシリコンで1.1年、化合物薄膜(CIS)で0.9年となっています。
エネルギーペイバックタイムの二酸化炭素版ともいえるCO2ペイバックタイムについては、 多結晶シリコンで2.4年、アモルファスシリコンで1.5年、化合物薄膜(CIS)で1.4年となっています。